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アニスタVol.2 ミーティングデー
「空の青さを知る人よ」スタッフトークショー

“スタジオ”と“ファン”と“未来の作り手”をつなぐ、アニメファン感謝イベント&リクルートイベント「アニメスタジオミーティング」、通称「アニスタ」。第2回となる今回は、東京・飯田橋のDNPプラザにて11月2日(土)〜12月8日(日)まで展示会を実施し、会期ラスト2日となる12月7日(土)&8日(日)には、制作スタッフやクリエイターにスポットを当てたトークイベントが開催された。そのレポートが到着した。

イベントの一つである「空の青さを知る人よ」スタッフトークには、監督の長井龍雪氏、キャラクターデザイン・総作画監督の田中将賀氏、アニメーションプロデューサーの賀部匠美氏の3人が登壇。CloverWorksの角田宗大氏の司会にてトークがスタートした。

それぞれの近況を簡単に紹介したのち、「空の青さを知る人よ」制作時のエピソードについて話が進められる。本作は「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」、「心が叫びたがってるんだ。」に続く、“秩父三部作”の最終作として制作されたもの。
そこで前2作との違いについて、長井氏はこう語った。「前までは3人(長井氏、田中氏、脚本の岡田麿里氏)で作ったものがそのまま作品になっていたんですけど、(ほかの)みんなとディスカッションしながら作ったのが新しい試みでした」。
また、田中氏は「秩父という場所が決まっていたのも初めてでした。『ここさけ』も最初は秩父ではなかったので」と振り返った。
さらに、プロデューサーという立場から賀部氏は「新しいスタジオを作り、集中して劇場作品を作るための環境を整えたことが一番変わったところ」と語った。その点について長井氏は「そのスタジオに最初に入ったのが俺だったんですが、ものすごい不安だった」と回想。当時、田中氏は「ダーリン・イン・ザ・フランキス」の作業をしていたため、そのスタジオで長井氏はたった1人でコンテを描いていたというのだ。「僕がコンテを描かないと誰も作画に入れないので、黙々と作業をしていました」と長井氏。

その後、秩父のおすすめスポットについて語ったのち、話題は本作の内容にちなんだ、学生時代や13年という年月についてのトークへ。
司会の角田氏が「学生時代の自分に会ったらなんと伝えるか?」を問うと、長井氏は「なんか謝るかも」と回答。これに田中氏も「俺も謝るかも。あと、『お前、大学辞めるから大学行かなくてもいいかも』」と返し、会場の笑いを誘った。また、賀部氏は「お2人はもう十分なキャリアを積まれているので、過去の自分に出会っても恥ずかしくないと思いますが、私はまだまだなので『勉強しておけよ』と言います」と応じた。
さらに13年前と変わったことを問われた長井氏が「その頃にはすでに監督だったので、全然変わっていない感じがする」と答えると、田中氏が「でも、絵はうまくなったんじゃないですか?」とツッコミを入れる。その言葉に長井氏は「田中さんにそんなこと言われたら嬉しいな」と少し照れた表情を浮かべた。

次のトークテーマはキャスティングの裏話について。
本作ではメインキャストの2人に、吉沢亮と吉岡里帆という人気俳優がキャスティングされている。2人はオーディションによって選ばれたということだが、長井氏は「吉沢さんはキャラクターのイメージ通りで、抜群によかったし、吉岡さんも声質や雰囲気がとてもよかった」と振り返った。
実は吉沢が演じた慎之介は13年前を別のキャストに任せるという案もあったようだ。しかし、「吉沢さんのオーディションを聞いて、『(二役も問題ない人が)来たね』とみんなで言い合った」と田中氏。

その後、プレゼントコーナーが実施され、3人のサインが書かれた色紙を入場者1名にプレゼントされると、時間は予定の1時間に迫っていた。
最後に司会の角田氏が「3人にとって本作はどんな作品になったか?」を問うと、賀部氏は「前2作を超えられるような作品を目指し、今までの集大成にできたのではないかと思っている」、田中氏は「三部作として区切りを作ることに意味があるのかと思っていたんですが、外側からそういう区切りを作ってもらって、結果よかったと思っています」、長井氏は「『ここさけ』の反省を生かした上で、いい経験ができた。ここからまた新しいことに挑戦できる作品になった」と語った。
その言葉に来場者からは大きな拍手が湧き上がり、充実のトークイベントは終了した。